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迷鴎亭 ★BAKERY FESTE★

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アゲハチョウの幼虫

6月3日

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この幼虫は、ベランダのプランターで育った。
ミカンの小苗の葉を食べつくし、近くのパセリ(本葉が2、3枚)に移った。食草でないことがわかったら食べないはずなのだが、こいつはなぜかパセリを食べた。味見してやっぱり違うと思ったらよそへ移るはずなのだが、なぜか食べ続けた。もう勝手にしろと(エサを調達するのがめんどうだったので)放置したら、いくつか芽が出ていたパセリを全部丸坊主にした。
見てのとおり、りっぱに丸々と育っていた。どんな蝶になるか見ればよかったのだが、目を離したスキにいなくなった。十分育ったからサナギになったのだろう。

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わずかに残ったミカンの葉に、2~3齢幼虫がいる。数えるのも恐ろしいほどいる。

6月4日
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で、あきらめて飼うことにした。あきらめてないだろうって?いや、こいつらのために人の道を踏み外してるわけだから・・・。
葉っぱ泥棒してきました。
3齢幼虫5匹を室内飼いに。

おまえら、私が人間捨ててエサ取ってきたんだから、ちゃんと育てよ。寄生なんかされてたら、ただじゃおかねぇからな・・・。

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ちゃんと枝ごと取ってきた。

6月5日
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幼虫たちは次々脱皮して4齢になる。

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6月7日

アゲハの幼虫は、5齢(アオムシ)が可愛いのはもちろんのこと、若齢幼虫もたいへん可愛い。糸くずみたいな1齢幼虫は、生きてるだけで健気に見えるし、2~3齢幼虫が固いミカンの葉を一生懸命食べている様子も実にラブリーだ。
4齢になると、だいぶ大きくなって観察しやすくなる。しだいにでっぷりしてくる鳥のフンみたいなやつらは、さすがに可愛くないだろうと思いきや、これがまた笑いが止まらないほど可愛いのだ。

4齢幼虫の食事。
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葉を食べるときは、体を伸ばした状態で口が当たるところから食べ始め、背中を丸めながらサクサクサク・・・と葉を噛み取っていく。そしてまた体を伸ばして・・・と続けていく。
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6月8日
今のところエサの量は十分だし、空間的にもぶつからずにすむはずなのだが、なぜかこういうことになる。

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左上:一枚の葉の両面に4齢幼虫が1匹ずついる。
右上:裏表から食べ始めた。
左下:すぐそばに「何か」いることは認識していて、ときどきイヤそうに上(前?)半身を振ったりするが、2匹ともどうしてもここが食べたいらしくて移動はしない。
右下:別の2匹。葉の同じ面に2匹いて、同じところを食べようとしている。

幼虫はほとんど視力がない(明暗がわかる程度)。聴力があるのかどうか、私は知らない。たぶんほとんどない。嗅覚は必要だろうからあると思うが、歩いていて当たったものが食草なのか調べるためには、かじってみなければならないようだ。(ちなみに親の蝶は、卵を産む食草を見分けるために、前脚で触ってみればわかるそうだ。姿のみならず感覚機能の使い方もエレガントなんだね。)

いつも不思議に思うのは、当たったものが同類だと認識しているのだろうかということだ。幼虫が幼虫に突き当たると、たいてい当たられたほうがイヤそうに体を震わせたり振ったりする。後から来たほうが回れ右をすることはあまりなく、そのままぐいぐい押していく。
そういう反応のしかたでいいのか?相手が危険な生物だったらどうするんだ?当たられたほうも、自分が先にここにいたのに!とでもいうように迷惑そうにするだけで、逃げようとはしない。敵だとは思わないんだろうか?
それとも仲間だとわかっているんだろうか?
幼虫に聞くこともできないので、謎は謎のまま、今日も幼虫たちはこの世に葉っぱがこれ1枚しかないかのように、押し合ってムカつき合って(そう見えるのだ)いる。


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